こんにちは。ピアノ講師の植原です。
今日は"脱力”についてお話したいと思います。
今世間では、力を抜いた方が良い演奏ができるとか、
"脱力法”だとか、話題になっていますね。
音楽に限らず、スポーツやなどでも脱力が取り上げられています。
皆さんは、どうして脱力した方が良いのかわかりますか?
私たち日本人は、何かしようという時にグッと体に力が入ってしまう民族です。
それは、良い作用と悪い作用があります。
何かをしっかりやろうとか、やり遂げようという時には、ある程度力が必要です。
全てに力が抜けてしまったら、何もできませんものね?
しかし、ピアノを弾くときに、腕や指、手首などに力が入ってしまったらどうでしょう?
力を入れることによって、体の部位を動かしにくくなってしまいます。
指が動きにくかったら・・・腕が固まってしまったら・・・出てくる音楽も違いますよね?
私自身小さい頃、習っていた先生に「力が入っているからダメなのよ。」と言われました。
でも当時の私には力の抜き方もわかりませんでした。
それから音大生になるまで、力は入ったままでした。
やっとどうして力を入れたらいけないのか、
どうやったら力を抜く事ができるのかを考えるようなレッスンに出会いました。
それから自分でも日々そのことを考えるようになって、そうすると出てくる音楽も随分と変わって来て、それまで聴いていた巨匠たちの演奏が、脱力による音が出ていることが、少しずつ分かるようになって来たのです。そして歳を隔てて練習している内に、〈ああこうしたらいいんだ〉と分かって来て、まず頭でわかってできたことが、体を通してできるようになって来ました。今も尚自分の中では進化し続けています。
どのような事でも、やみくもにやるのと、道理がわかってやるのとでは、雲泥の差が出て来ると思います。人生100年と言いますが、誰にも教わらずにやっていたら、何百年も掛かることでしょう。当教室では、習いに来た皆さんに、できるだけ近道をして、ピアノを上達して行っていただきたいと思いながら、レッスンをしています。最初は無理と思った事も、考えたり感じたりすることで、少しずつ良い方向へ向かっていくのです。何も考えないで練習するのと、色々な事がわかってそれに向かって練習するのとでは、3年後、5年後、10年後・・・と違いが出て来ることでしょう。
一緒にピアノを楽しんでいきませんか?疑問に思っていらっしゃる事などありましたら、どうぞお気軽にお問合せください。いつでもお待ちしております。
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