皆様こんにちは。
今日は小さなお子さんをお育てのお母様へ、お願いがあります。
ピアノを習わせようとしている時に、お子さんを無理やりピアノの前に座らせていませんか?
「ちゃんとよそ見をせずにピアノに向かいなさい」とか言っていませんか?勿論それで言う事を聞くお子さんもいるかも知れません。でも『やだやだ!』と全然聞いてくれないお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
あなたのお子さんはどちらのタイプでしょうか?お子さんの集中力はピアノの場合、最初は5分程度です。そこをどうやって毎日練習させるのか・・・もしピアノの前に座らせたときに、じっとできなかったら・・・お母様はどうしますか?座りなさいと言っても嫌がるばかりとしたら・・・きっと「ピアノを弾きたくない」と言って、ピアノ嫌いになるかもしれません・・・
「・・・ちゃん、ちゃんと座りなさい。座らないとピアノを弾けないでしょう?」と言ってはいませんか?
お子さんによっては、お行儀よくじっと座ってくれるかもしれませんね。でもじっと座っていられないというお子さんも少なくないはず・・・
そんな場合、まず最初に言ってはいけないのは、「ちゃんとお座りして!」「よそ見しないで!」「楽譜を見て!」です。
たしかにお行儀としては正しいですし、お子さんをきちんと育てたいという親心からそう言っているわけです。
でもそれって、お母様だけではなく、先生にも言える事ですが、お母さんや先生にとって、一番望ましい姿を子供にさせようとしているのです。
ではどうしたらよいのでしょう?お子さんはどうしてピアノの前にじっと座っていないのだろう?どうしてよそ見するのだろう?と考えてみてください。ピアノをたたいて音を出したり、ペダルを触ったりして、じっとしていません。
・・・でもピアノを触りたくないなら、ピアノから逃げているはずです。
ピアノを触って音を出してみたい!ペダルを触ってこれなあーに?と思ってる。そうです。
あなたのお子さんは、ピアノに興味があるのです!
それだけで素晴らしいことではないですか!
ピアノの前にじっと座ってくれないお子さんに、お母様はなんと声を掛けたら良いのでしょう?
私も昔、小さなお子さんにガツンと叱ってしまった経験がありました。そのお子さんは泣き叫び、とうとうレッスンに来なくなってしまいました。その後、沢山の小さいお子さんにレッスンする機会があり、今度は絶対辞めさせないようにと考えた時に、ある指導者(音楽ではありませんが)の経験談を思い出したのです。
もう決して叱ることはしないで、そのお子さんに寄り添って、そのお子さんの集注するところを見てみることにしました。
そうすると、黒鍵を触ってみたり、低い音や高い音が気になって音を鳴らしてみたり、グランドピアノのハンマーを見に行ったりと、動き回っています。お母様は横で、「そんなことしちゃいけません。」「ちゃんとお座りなさい。」と言っています。
でも私は、
「そうなのよ、黒鍵て2つ、3つ、2つ、3つとずっとあるのよ。下から上まで音を鳴らしてごらん?」「ほら、低い音はこんな音がするでしょ?高い音はどうかな?触ってごらんなさい。」「ほらここの鍵盤を押すと、ハンマーが上がるでしょ?こうやって音が鳴るのよ。」
とそうすると、子供さんは楽しそうに触って、音を鳴らしてみて、ハンマーを見て驚いていました。ひとしきりピアノを触った後で、「じゃあ音符を見てみましょうか?」と言うと、子供さんはすっとピアノの前に座ったのです。
子供さんの集中力は、最初は5分が良いとこですから、そういうやり取りを繰り返しながら、少しづつレッスンに慣れてくれました。それ以来、皆小さなお子さんは、何年もレッスンに通ってくれました。
幼いころ、母が決して怒らずに、根気よくピアノに付き合ってくれたことを思い出しました。
誰でも自分が興味を持って動いている時に止められたり、否定されたら、とても嫌な気持ちになりますよね?
本能で動く幼いお子さんは、もっと嫌になりますよね?このことは、私にとっても良い教えとなっています。
週に1度のレッスンに通う以外は、楽器の練習は字を書くのと同じで、毎日ほんの少しだけでも復習する必要があります。その時にそばにいらっしゃるのは、お母様であることが多いので、興味と集中を上手く使って、根気よく練習させてあげてくださいね。そうすれば、きっと楽しく進んでピアノを練習してくれるようになりますよ!そんなお子さんをご覧になって、お母様も一緒に楽しくなるはずです。
HARUKO PIANO STUDIOでは、お子さんの日ごろの練習方法など、細かいところまでお困りの点につてのご相談もお受けしています。お気軽にお問合せくださいね。
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